超低金利時代の今日、ますますその性格を強めている。いずれにせよ、不動産は融資の規制や金利に敏感であり、金融情勢の動きを十分に把握しておくだけではなく、その変化にも対応できる準備と覚悟と決断力が重要となる。例えば、前述したように、金利が低いときの価格は割高な水準になっている、ということなどを知識として知っておくとよい。これらの集積度の高い地域の不動産が高値を維持しているのは自然なことである。日本での典型的な例が東京だ。都市機能の集積度が高く、日本中の「人、物、金、情報」を一極に集中させている。特に、二一世紀になってからはその傾向が一段と強まり、他の都市圏との格差を拡大させている。この状況が続く限り、東京と他の地域との格差は拡大することはあっても縮まることはないだろう。地方の不況が深刻化しているため、ここ数年の間、企業の東京圏へのシフトがさらに進んでいる。図表1は、公示価格の指数推移を示したものである。全国の地価下落に歯止めがかからないなか、東京都心の商業地では一部値上がりや横パイも見られる。これで底打ちという判断はできないものの、他の都市圏とはトレンドも価格の絶対水準も比較にならないほど抜きんでている地域としての力が強いということは、その地域にある不動産が高値を示すという事実を意味するだけでない。市況が変化するとき、具体的には上昇時には、他の地域よりも高い上昇率や回復率を示し、下落時においては踏みとどまる力についても大きな差がつくことになる。